破魔、開運!
赤い色もて、打ち勝つ勇気を、
風を変えるぜ、小豆がゆ!
1月の行事食は、・・・小豆がゆ☆

小豆がゆ・材料
- 小豆………大さじ1.5
- 米………0.5合
- 塩………小さじ1/3
- 水………3カップ(1カップは、200cc)
- 切餅………1個
①.小豆はさっと水洗いしてから鍋に入れ、2カップほどの水(分量外)を加えて、中火にかける。

小豆がゆ工程1・小豆は水から茹でる
②.「沸騰して数分すると、ゆで汁が赤く染まってくる」ので、いったん茹でこぼして「渋切」をする。

小豆がゆ工程2・渋切をする
③.再び小豆を鍋に入れて、2カップほどの水を加えて、中火にかける。
④.沸騰したら火を弱めて、小豆が踊らない程度の火加減で、蓋はせずに30分茹で、茹で上がったら「小豆」と「茹で汁」を分けておく。
⑤.米はさっと洗って(無洗米なら、そのまま)土鍋に入れる。
次いで分量の水、小豆の茹で汁50ml、茹でた小豆、塩を加えて中火にかける。

小豆がゆ工程3・炊く前の様子
⑥.ぶくぶくと泡が出てきたら、すぐに火を弱めて、そのまま30分炊く。
⑦.餅は6等分にして焼き、炊き上がった粥に加えて、蓋をして10分ほど蒸らす。
和心文化メッセンジャー」・・・山野亜紀からの一言♡
こちらのコーナーでは、日本の行事に関わる「行事食をテーマ」に、ご紹介をしています。
・・・毎月テーマが違うので、楽しみにしていて下さいね♡
元旦の事を「大正月」というそうですが、それに対して1月15日は「小正月」というそうです。 (^_^)/
・・・1月1日はもちろん「年神さまをお迎えする日」とされているのですが、それでは15日はどうなのかと言いますと、「豊作や、家族の無病息災を願う」のが目的の日であり。
・・・ついでに年末年始、何やかやで忙しかった主婦をねぎらう「女正月」でもありますよね♡
日本では、ずっと旧暦(つまり太陽太陰暦)を使ってきましたし、それまでの日本はといえば、現代のように「それぞれの誕生日を祝う」事はありませんでした。
日本国民、全員が一斉に「元日で1つ年を重ねる(!)」のが、習慣でした。
・・・なので元旦を迎えるというのは、日本国民総員での1つの区切り。
また皆で新しく、楽しく1年を過ごしていこう・・・という行事であったよう。 (‘_’)
それでは・・・15日はどうなのかと言えば(!)
「左義長(さぎちょう:正月飾りや、書き初めなどを燃やす☆)」が行われる日で、その燃やしている煙に乗せて「元旦にお迎えした年神さまが、お帰りになられる」・・・のだとか。
・・・これって、別名を「どんど焼き」とも言うそうですが、日本人ってしみじみ、お盆もそうなんですが(!)
何かをお迎えして、またお帰り戴く行事ってのが、めっぽうお好きな民族なんだなぁ・・・と感じます。 (^^;)
ちなみにこの日は、もち花を飾るのだとも、資料にあります。
・・・はてさて今月の行事食、小豆がゆについてなんですが・・・日本人はまた、何か(例えば節分であるとかに)つけて。
「ソレまでの悪くて溜まったモノ(運気であるとか★)」を、コンニャク(つまり、砂出しと称して)を食べる事で、身体の中から出し切って(!)
・・・新たに、「無病息災や、邪気を祓うと言われている小豆がゆ」を食する事で、また新しいスタートを切る・・・という事を長らく行って来たのだそうです。
こういう気持ちの区切りを、そこかしこで付けるというのが・・・ある意味、日本人気質というべきモノなのかも知れませんね。 ( ̄_ ̄ i)
小豆さんは、原産地が判らないとされてはいますが、実は日本起源説もあるそうで!
・・・よくは判りませんが小豆さんは、古来より日本では愛されてきました。
畑作をする中で、「同じ作物を連作をすると、収穫量が減ってしまう作物」があります。
・・・なので、1年経ったら別の作物を植えたりする必要があるのですが★
小豆さんはなので、麦作の後作でやら、次の収穫に向けての中継ぎ用の作物としても活躍をされていたり。
・・・けっこう丈夫で、よく育つ作物なのでしょうか。

小豆がゆ・材料
水田の畦(あぜ)道なんかにも植えられていたり、焼き畑農業の輪作でも、中継ぎに育てられている・・・などなど。
ある意味、とっても取り入れやすい作物でもあったのも、愛される要因であったようです。
さてその・・・古事記にも、その名が出てくるという・・・小豆さんなんですが。
ビタミンB1やカリウム、食物繊維も豊富で、その皮にはサポニンも含まれています。

渋切の様子
また今回の「小豆がゆ」では、小豆さん!
たった1度しかアク抜き(または、渋切り★)をしないので、利尿効果やコレステロール、中性脂肪を減らして下さるという・・・サポニン効果もかな~り、期待が出来ますっ。 (^_^)v
そして・・・含まれるビタミンB1には、糖質代謝を上がて下さる効果があるばかりか、疲労回復はもちろんの事(!)
「二日酔いにまで、役に立つ」といいますから、嬉しい限りではありませんか・・・。
・・・ちなみに小豆さん、お江戸の頃には「かっけの薬」としても使われてきたのだと・・・資料に。
うーむ、「かっけ」は確かに、ビタミンB1が足りないのが原因と現代では究明されているんですが、実はコレって、長~い時代「伝染病と信じられていた」のだとも、また・・・資料にあります。
/なので誰かが発症をしてしまうと、大勢の人間が同じ食事をしている場所なんかでは、大流行(!)してしまうのが、人々の悩みのタネでした。 。゚(T^T)゚。
第二次世界大戦の頃なんかもそうですが、明治の頃の軍隊でも、兵隊さん達がみんな発病をしてしまって、当時は大変だったのだと、資料にあります。

睦月のお膳
無病息災で邪気祓い、ついでにお餅を入れると「望粥(もちがゆ)」と称して、大変に縁起の良いっという「小豆がゆ」、試してみませんか?
1時間程度、時間は掛かりますが、新鮮な気を体内に取り入れて、新しいスタートを切るには良いかと存じます♡ (^_^)/
<お正月から、日本で行われてきた行事と、行事食>
1.お正月(1日)に行われる行事

山野家の関東風雑煮
初日の出、初詣、初夢、若水(わかみずは、元旦に家長が汲む、その日1番のお水)
お年玉(家長が、年神さまにお供えしたお餅を家人に配る・・・「年神さまの魂が宿る餅玉(年魂)の意」なので、お金ではなかった。
(行事食)
お雑煮(年魂さまが宿った餅)を食べる、の意味。
お屠蘇・・・薬草を合わせた「屠蘇散」を浸した酒(一度沸騰させて、アルコール分を飛ばす★)を飲んで、「悪鬼を屠り(ほふり・・・つまり打ち負かし★)、死者を蘇らせる」意味となり、邪気払いと不老長寿を願う。
(おまけ)
祝い箸・・・両端が細い箸を使うのは、片方は年神さまが、片方は人が使うとされているからだそう。
2.人日の節句(7日)の行事
人日(じんじつ)とは、古代中国では「1日が鶏の日、2日が狗(犬)の日」・・・という風習があり、「人の日」というのも存在した。
・・・それが日本に伝わり、暦に取り入れられたのが、五節句である。
五節句とは・・・「人日(1月7日)、上巳(じょうし)(3月3日)、端午(たんご)(5月5日)、七夕(しちせき)(7月7日)、重陽(ちょうよう)(9月9日)」の5種。
(行事食)
七種粥(ななくさがゆ)・・・もとは、7色の野菜ではなく、7種の具材を入れるモノであったそう。
3.鏡開き(8日)
年神さまにお供えした鏡餅を、一家円満と反映を願って、木槌で叩き割って食べる。(お正月の終りを意味する)
(行事食)
お汁粉や、揚げ餅など。
どちらも、固くなったお餅を美味しく食べるためですが、「歯固め」の意味もあります。
・・・固いモノを食べて、歯を丈夫にし、健康で長生きできるよう願います。
4.小正月(15日)
左義長(さぎちょう)
・・・豊作を祈る「もち花」を飾り、年神さまを送る左義長の儀式(別名・どんど焼き)で五穀豊穣と、無病息災を願う。
もち花
・・・柳の枝に、紅白のもちを付けて稲や桜の花に見立てたモノで、養蚕が盛んな土地でなら、「まゆ玉」と呼ばれる事も。
(行事食)は、小豆がゆです。
<2018.1.8更新>