「愛されてるアジだよね! イキな枝豆、日本人」~文月の旬エッセイ
和心、第1回目の旬食材が、2013~2017年の間、通算605レシピを戦い続けた「ねんきらHP」の、第1回目の旬食材と同じだったのには何とも、感慨深い・・・山野でございます。
ちなみに「アジと枝豆」になったのは、新しく料理と、撮影に使われている器を担当して下さっている、清水紀子先生のご提案でした。 (^_^)/
これから1年、日本の四季に合わせて、ご紹介をして行きますので、よろしくお願い致します♡

枝豆畑
・・・はてさて、「畑の肉」とも言われ。
地味な割りには、とにかく栄養がある(!)と叫ばれている・・・ダイズ豆です。
それを、まだ未成熟な内に、サヤごと切り取って収穫したのが、今回の旬食材(!)
枝豆さんで、ございまする☆
日本最古の歴史書「古事記」にも、その名が見られるという・・・大豆さんなんですが★
五穀(諸説ありますが、日本では「米・麦・粟・きび・豆」の説が、有力☆)の中で、一番伝来が遅れたのか、一番最後に登場をしております・・・。
豆の原産地は、満州と資料にありますが、当時のアジアは地続きだったと言いますから・・・。
朝鮮の地より・・・お豆さん、歩いてやって来たというから驚きです。 (^_^)/
・・・当時は、日本を含めて、国がどうのこうのと言うよりも★
あの辺り、「一帯を、アジアと括ってしまった」方が、感じとして、「よりしっくりくる時代」だったのかも知れません。
マメ科の植物は、「肥料が乏しくても、よく育つ」と、資料にあります。
気候の面でも、亜熱帯から寒冷の地までとにかく、どこにでもよく育つんだそうで、だからこそ日本でも、そちこちで植えられるようになったのでしょう。
・・・そういえば、「大豆」といっても色々、種類がありますよね。
まず、一番にお世話になっているのが、調味料に、お総菜に、大活躍を続けて下さる・・・シロマメさんです。
煮豆になったり、納豆やお豆腐になったかと思えば、毎日の生活で日々欠かせない、しょう油やお味噌に。
この方なくして、日本の食生活が成り立てるモノなのでしょうか・・・???
他には、お正月に欠かせない「黒豆」。
こちらは、「マメとしては、味が良い」とされていますし、今回の旬食材(!)
青い色合いが美しい、アオマメさんも、大豆の仲間です。
「弥生時代に、伝わったとされている、ダイズ豆」なんですが、ただ豆として食べられるだけでなく、別の形で活用されるべく、進化が・・・。

金山寺味噌
平安や、鎌倉の頃になると、「嘗(なめ)味噌」の類いが出没。
例えば、「金山寺(きんざんじ)味噌」なんかは、醸造系で。
味噌に何かを加えて、加工するなら「混合味噌」と呼ばれて、商品名としては「鯛味噌」であるとか、「鉄火味噌」の辺りが、そうなんだとか。
古来より日本では、交易を盛んに行って来ましたが・・・。
・・・そういえば、NHK大河ドラマ「平清盛」でも、日元貿易(相手先は、モンゴル)についてのお話も、多く取り上げられていましたよね。
・・・その後には、中国の明(日明貿易)とも、深く交流を続けていました。
日本の食文化は、こういった交易はもちろん、また「語学と儒教を武器にした、修行僧(!)」も多数、留学した事から・・・。
こういった方々が持ち帰られた技術からも、発展を遂げて、室町の頃になると、基本的な食材がほぼ揃ったのだと、資料にあります。
・・・その後は戦国時代を経て、一時期は軍馬の資料に多くを回され・・・。
身分の高い者はともかく、庶民に味噌が行き渡るには、多くの歳月が掛かります・・・。
何しろ、まず豆を栽培してから収穫をし。
それから、塩や麹を入れて、さらに醸造しなくては、お味噌や、おしょう油にはなりません(!)
・・・その嬉しさからか、味噌汁の事を、「御御御汁(おみおつけ)」と呼んでいたとも・・・★
「御」の文字を、3つも重ねて呼んでしまうほどに、ありがたい味だったんだなぁ・・・と、これまた何とも、感慨深い山野であります☆
そんな・・・大豆というか、枝豆さんなんですが。
鉄分、カルシウムに、女性には嬉しい大豆イソフラボンはもちろん(!)
枝豆には、「大豆がまだ、未成熟な内に刈り取ってしまう(!))」ので、大豆になると失われてしまうという、美肌効果のあるビタミンCまでもが、含まれています。
・・・そしてついつい、偏りがちになってしまう食生活に、「糖質の代謝を促して下さるという、ビタミンB1が多い!」のも、嬉しい処ですよね。 (‘_’)
この時期、ぜひ積極的に、食卓に並べていきたいお方です。
さて、もう一つの旬食材、鯵さんに参りましょう。
日本では古来より、「味が良い事で愛されている、大衆魚!」の地位を、欲しいままにしている・・・そんな、お方なんですが。
お江戸の頃の本草書、「本朝食鑑」には、「味わいが甚だ香美で、もっとも炙食(やきもの)に良い」・・・とか。
はたまた、「どの品類より、絶勝(すぐれて)いる!」とか。
とにかく、大絶賛をされている・・・アジさんです。
・・・そういえば、スーパーで見掛けると、黒っぽいアジと。
敢えて、比べて見れば・・・黄色っぽいアジの2種類を見掛けますよね・・・。
資料によりますと、アジというのは、暖流系のお魚なんだそうですが、「沖合を回遊する(!)」
・・・つまり、旅好きなアジさんと。
ここぞと決めたら、動かざる事、山の如し(!)・・・といった、瀬つきのアジの2種類に分かれるのだそう。
前者は「クロアジ」、後者は「キアジ」と呼ばれるそうで、後者の方がとにかく移動が少ない分、身に脂が乗っているので、がぜん、こちらの方の人気が高いんだとか。 (゜_゜)
産卵期は、九州の辺りでなら1月~11月にかけて。
西日本なら、1月~5月で、関東は5月~7月にかけてなのだそう。
割に、その時期は長くて、孵化に掛かる時間は40時間程度。
その時の姿は、2~3ミリ位なんだそうですが★
・・・これが、1年経つと10~18センチ程度になって、2年で18~25センチ。
スーパーで見かけるのは、大体、この辺りの大きさなのでしょうか。
・・・そして5年で、35センチ位の大きさになるんだそうですが。
チビの頃は、大人しくプランクトンなんかを食べているんですが、やっぱり大きくなってくると、それだけでは、飽き足らなくなってくるよう★
イワシやキビナゴ、イカだとか。
オキアミなんかも食べて日々、お暮らしになっているんだそうです・・・。
・・・アジさん、見かけによらず、肉食系なんですねぇ~・・・、ちょっとビックリしました★
また、アジの身体の特徴といえば、身体の両端に走る、あの固いトゲトゲですよね。
その他、肛門の前にもトゲがあって、釣り人なんかは、これで手をケガする事もあるんだそう。
前者のトゲトゲは、「稜鱗(りょうりん・・・ぜいご、又は、ぜんごとも)」は、アジの種類だけが持っているモノなんだそう★
・・・何でも、敵から身を守る為の、これは鎧に当たる部分なんだとか。
アジにも色々種類がありますが、・・・それぞれに、幅や長さも違うんだそうです。

3食野菜の味噌漬け
とにかく、タンパク質が豊富で、その皮にも、旨味であるとか、血液サラサラ効果のあるEPAや、DHAにタウリンなんかも、たっぷりと含まれています。
・・・今のこの時期、ぜひぜひ余すことなく、その美味しさと栄養をこの身に取り入れ、来たるべき夏本番に備えようではありませんか。
<<文責・山野亜紀(女 邦史朗) 2017.7.31更新>>
※山野 亜紀(女 邦史朗)プロフィール