長月の、調味料は・・・?

あたしの実力を、知らないね?
殺菌効果に疲労回復、
日本の健康、あたしが守るわ、
元気ぱんぱん、イキな・・・梅だれ☆

料理/清水 紀子

9月の調味料は、・・・梅だれ☆

<材料(作りやすい分量)>

梅だれ・材料

  • 梅干………中3個
  • (a)だし汁………大さじ1
  • (a)しょう油………大さじ1
  • (a)みりん………大さじ1

<作り方>

①.梅干は種を除いて、梅肉を包丁でおおまかに叩いておく。

②.①をすり鉢に入れ、さらに滑らかになるまで擦る。

③.(a)を混ぜ合わせて②に少しずつ加えて、擦りながらのばしていく。
ムラなく滑らかに混ざったら、完成です。

※清潔な保存ビンに入れておけば、冷蔵庫で2週間ほどは保存が可能です。

和心文化メッセンジャー」・・・山野亜紀からの一言♡

冷蔵庫のポケットに、鎮座まします、たくさんのビン・・・。 ( ̄_ ̄ i)
焼き肉、しゃぶしゃぶ、サラダのタレに、なんでもございの、エトセトラ★
・・・あぁ、気軽な材料を混ぜ合わせ、「冷蔵庫のビン類をいっそ、解消してみたいっっっ!」
そんな皆さまへの、一つの提案が・・・このコーナー☆

「医者いらず」の、梅パワー!
古来日本より、「祝い事」にはもちろん、「戦場での陣中食」としても大活用!
・・・赤いお色がまぶしいものの、梅干しを作るのに赤ジソを入れて着色するようになったのは、お江戸も後期になってから!

平安の頃にはもうすでに、文献にもその名が見られてしまうというアイテム、長らく日本人に愛され続けている・・・梅干しさんです♡
この方ほど、日本の生活文化にどっしりと根を下ろしておられるお方が、ありましょうや☆

・・・本来ウメは、中国中部の辺りが原産だとか。
バラ科は桜属、スモモ亜属の落葉小高木で、日本には奈良時代に薬用植物として伝来したのだと、資料にあります。

ですが皆さま、ご存知の通りに・・・梅は食べるばかりのモノではなくって、観賞用としても広く愛され、日本では盛んに栽培をされるようになりました。 (^_^)/

古来日本では、春の梅を楽しむのなら、風雅に香りのみを楽しむモノであったそうですが、これがイキって奴なのでしょうか???
花の香りを風流に楽しむだけであったそうので、ご馳走やお酒で、その香りを汚すような事はなかったそう★

・・・逆に桜の場合は、そう香りを発しない花なので、だからこそならではの、吞めや唄えやの宴会騒ぎ☆
逆に現代日本だと、そのどちらにも宴会が付いてきそうな感じがありますが。
・・・まぁ江戸人ってば、季節を感じる和心を、とーーっても大事にされているんですよね。 (゜_゜ )

古くは「古墳時代から、奈良時代までを股に掛け」なんと、350年もの間(!)
・・・あらゆる歌の類いが集められたという歌集。
日本最古の歌集「万葉集」には、桜を詠む歌よりも、梅を詠む方が多いのだとか☆

・・・驚くことには、何より当時はまだ白梅しか伝来しておらず、紅梅の方はまだ咲くことはなかったんだそう★
これが平安の頃の・・・紀貫之さんが編纂されたという歌集「古今和歌集」の辺りまで時代が下がれば、今度は桜の歌が多くなるんだとか。

・・・とにかく古来より梅は、「三毒(食べ物・水・血)を絶つ!!」と言われており、長らく日本人の健康を守って来られたという、スーパースター☆なのでございます・・・。 (〃∇〃)
何しろ酸っぱい梅干しには、細菌が抗しがたいパワーが、パンパンに含まれております☆
この梅の殺菌力が、食中毒予防やら、食品の防腐防止に威力を発揮して下さるのですね♡

またこの梅の持つクエン酸ときたら、糖の代謝を活発にして下さったり、疲労回復にまでも効果あり(!)
含まれるビルピン酸には、肝機能を活性化して下さるパワーがあるので、二日酔い防止にも期待できます♡
・・・ただ未成熟な梅は、食べると当たってしまうので、これだけはみだりに食べないよう注意を致しましょう。 (^_^)/

今回は、その梅パワーを余すことなく活かした「梅だれ」です。
今回はタコのお刺身に合わせておりますが、イカ刺しなんかでも、オススメだとか。

写真は、ゆでダコと、隠し包丁を入れたキュウリに梅だれをかけたもの

お豆腐にのせても良いし、納豆に混ぜれば臭み消しにも♡
・・・茹で豚や茹で鶏のタレにも、油を少量加えれば、サラダのドレッシングにもなっちゃいます。 (^_^)v

・・・涼しくなったと思ったら、思いがけなく暑い日射しの戻る9月。
クエン酸パワーで日々、身体にパンチを入れてみませんか。
すっきり、さわやか、身体の落ち着く調味料です。

<2017.9.11更新>

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