荒波に、揉まれなくてもいいんだね?
世間にまぶされ、魅力を引き出せ、
待った甲斐ある、カブの浅漬け(!)
10月のお漬け物は、・・・カブの浅漬け☆

カブの浅漬け・材料
- 小カブ………3個(約250g)
- 塩………小さじ1弱
①.カブは、茎を2cmほど残して葉を落としたら、根の部分をよく洗う。
②.5mm厚位の薄切りにして、「茎の付け根に詰まった土」を、竹串で掻き出すようにして洗い流す。
③.水気を拭いてから、塩を全体にまぶす。
④.清潔な保存容器に移して、そのまま冷蔵庫で味を馴染ませる。
※翌日から美味しく食べられますが、3日目(!)が、カブの甘さが感じられて、一番の食べ頃です♡
※5~7日で、食べきるような目安でどうぞ。
「和心文化メッセンジャー」・・・山野亜紀からの一言♡
こちらのコーナーでは、日本の伝統の味!
お漬け物を、連載していきます。
毎月、違ったモノが紹介されますので、お楽しみに!
日本には、弥生の頃にはやって来られていたという・・・カブさんなのですが☆
当時はその名を、「蕪菁(ぶせい)」と称されていたそうです。
・・・その名前はといえば、なんと(!)
古事記にまでも、載っているくらいに、カブさんと日本人との縁(えにし)は古いっ!!

カブの浅漬け・材料
また日本書紀でも、「五穀の助けになるからと、栽培を奨励までされていた(!)」
・・・そんな、気が付いたら傍にいたような・・・。
何だかカブさんというのは、ホントに日本人とは、お付き合いの長~いお方なのですよね・・・☆ (^_^)v
なのでもちろん、歌にも詠まれております・・・♡
日本最古の歌集・万葉集では、蔓菁(あをな)と称されていますし、平安の頃になると、春の七草に取り上げられるようにもなりました。 (^_^)/
・・・はてさて、春の七草では「スズナ」と呼ばれている・・・カブラさんなんですが★
他にも、アオナやカブラナといった古名がありますが、それはどうやら、昔は根の部分よりも、葉を尊重していたからだとも・・・★
何しろカブさんの葉の部分は、漬け物にして良し、干しても良し(!)
・・・煮ても、炒めても良いですし、ましてや「冬に収穫できるお方☆」ですから。
青モノが本当に少なかった冬・・・、このカブさんの存在は、それはそれは貴重なモノだと感じられたのでしょうね。 (゜_゜ )
・・・さて蕪は、アブラナ科の植物です。
これを、「ククタチナ(茎立ちして、葉を茂らせる)」として改良したのが、小松菜(!)だそう。
このように、カブが土地土地で改良をされて。
・・・例えば、その地が新潟県であるなら、かの有名な・・・野沢菜であったり、福島であるなら、それは信夫菜であったりするんだそうですが★
こんな風に、葉っぱだけ食べてるカブの仲間って、今も多くありますよね。
なので、「古来から葉の部分を尊重していた☆」というのも、しみじみと頷けます・・・。 (‘_’)
はてさて、そんな・・・カブさんなんですが★
その効能なんですが、スズナ・スズシロとコンビなせいか、大根と同じく(!)
カブも、根の部分は淡色野菜で、葉の部分は緑黄色野菜!と分かれるんだそう。
根の部分には、でんぷんの消化を助けるというアミラーゼなる酵素が多く含まれているので、カブを食べれば消化が促進!
・・・なので、胃炎や胸やけにも効果がありますから、カブの煮物なんかは「胃を刺激しない」ので、胃潰瘍の療養食にも使われているんだとか。 (゜_゜ )
・・・はてさて。
先ほどから「葉の部分」ばかりを、ものすご~く強調して語っておりますんですが★★★
・・・何しろ私も、カブといえば根の部分ばかりを愛していたのですが、栄養的には、ハッキリ言って、根よりも葉の部分の方が効能が高い(!!)んです・・・。
それは何かといえば、カロテンにビタミンB2、Cにカルシウム、鉄・・・などなど。
なので、骨粗鬆症予防にも一役買いますし、免疫力強化にも役立ちます。

カブの浅漬け
また、根も葉も共に「グルコシアネート」という成分が含まれているのですが、これには抗癌化作用も。
・・・それは他のどの野菜よりも、アブラナ科の野菜に多く含まれているそうですし、また葉酸も含んでおられるので、貧血予防にも効果があるんですって、へ~え。 (゜_゜ )
ちなみに、二日酔いの時には、カブの葉に米を少し入れて煮ると、その汁は、だるさなんかを和らげる効果があるのだとか♡
・・・こうして見ると、良いトコばかりなんですけど、実はカブさん★
下拵えの段階で、「塩で強く揉んだ」り、「酢に漬けたり」してしまうと、せっかくの栄養成分が抜けて(!)しまいます・・・★

神無月のお膳
なので、即席漬けにするなら、あんまり強く揉んだりはしない方が良いんだそうで、今回は「塩でまぶすだけ(!)レシピ♫」なので、まさに理想的なのです・・・♡
・・・ビタミンCも含んでいますので、風邪予防にも一役買って下さいますし、とにかく手間いらず♡
漬けて3日目くらいが一番美味しいとありますが、もうもう、食べ頃が待ち遠しい一品です。 o(^▽^)o
■山野亜紀のHP「ねんきら☆」でも、よろしければお楽しみ下さい☆
※「ジャガタラいもか、カブラナか、身体にいいんだ、日本人」~旬エッセイ・2014
<2017.10.2更新>